川と村を往復しない
どうもこんにちは。コラム第2回目、2019年がもうすぐ終わりそうなことに年の瀬を感じるたくぼく(@takuboku1018)です。
今日は僕がブログを始めた理由について話そうと思う。
皆さんはこんな話をご存知だろうか。
ある村にはAさんとBさんがいる。Aさんは中肉中背の普通の男の子。Bさんはガタイのしっかりした体力に自信のある男性だ。
この村では昔から水不足が深刻な問題となっており、村長さんはその打開策として、川から水を汲んできてくれる人を募集した。汲んできた水の量によって報酬を与えるという。
これを聞いたAさんとBさんは、すぐさま応募して、早速毎日水汲みをした。
Aさんは朝の8:00-17:00まで毎日毎日川と村を往復し、体力に自信のあるBさんは8:00-22:00まで毎日毎日川と村を往復した。
二人の努力もあり、村の水問題は少しずつ解決の方向に向かった。村長さんはAさんと、またそれ以上のBさんの働きぶりを大変に讃えた。
Aさんは日を増すごとにだんだん水汲みの回数が減っていった。一日8時間水を汲んでいたのに今では、お昼前に帰るようになってしまった。
努力家のBさんはAさんを「情けない奴だなぁ」と思いながら毎日22:00まで水汲みを続ける。村長さんはBさんの努力にとても感謝した。
ある日、水汲みを募集し始めて1年が経った頃だろうか、村長さんはこんな発表をした。
「もう水汲み人を雇うのをやめにする、我が村は既に潤った」
村人全員がキョトンとする中、この発表を満面の笑みで聞く人がいた。
Aさんだ。
Aさんは、毎日水汲みの仕事を終えてから、川と村を繋ぐパイプ作りに専念していたという。1年経ってやっとそのパイプが完成したというのだ。
今、この村は蛇口ひとつ捻れば、簡単に川の水を手に入れられるようになった。村長さんはAさんの功績を称え、Aさんは、水の供給量に応じて、毎月お金を貰えることになった。Aさんはそのお金でのんびりと毎日を暮らしている。
僕は毎日会社と家を水を汲みながら往復している。
先輩に会社を辞めた人がいた。僕より頭が良くて僕より年下の人だ。その人は僕たちサラリーマンのことを「我慢が得意な人たち」と呼んでいた。綺麗な日本語で皮肉を言うもんだから、すごく心に残った。
いつか我慢を辞めるために僕もパイプを作ろうと思って始めたのがこのブログだ。川と村を往復しない為の、自動で水を汲む為のパイプ作り。多分すごく難しくて挫折するかもしれないけれど、今はそんなことを考えながら、ブログを書いている。