学級委員をしていた中二の春、僕は万引きをした



学級委員をしていた中二の春、僕は万引きをした

 

■□『コラム第12回目』■□

▶︎この記事の執筆者:たくぼく(@takuboku1018





優等生のお前にできるわけないだろ



「優等生のお前にできるわけないだろ」

そう唆されたその日の放課後、僕は「部活に行く」と母親に嘘をついて、

いつもの部活に行く服装で、

いつも使っているテニスラケットを担いで、

いつも行っているテニスコートには行かずに、

その近くのコンビニに集合した。



中学2年生の当時、僕は学業の面では優秀な方で、

40名いるクラスの内、

成績では常にTOP1,2位に入っていた。




クラスでは学級委員を務め、先生の言うことはよく聞き、非行に働くクラスメートを叱るといった、絵にかいたような優等生であった。





その日は5月の後半で、もうすぐ夏がやってくることを示唆するような、じめじめとした夕暮れだった。


「ガリ勉」「ガリ勉」と揶揄されるのが嫌で嫌でたまらなくて、僕はその日の午後、友人に呼び出されたコンビニに向かった。


「やってみろよ」

友人の一言を合図に僕らの作戦は決行した。



僕たちの作戦


作戦はこうだ。

コンビニの店先においてある「バイト探しのタウンワーク」のチラシを貰い、そこに店の商品を挟んで立ち去る。

単純明快。中学二年生の浅知恵だ。

商品は何でもいい。

別にそれが欲しかったわけではないが、僕は簡単そうなシールを選んだ。



「ガリ勉」から解放された日



「あなたとコンビニファミリーマート♪」

意を決すると、警戒な音楽と共に僕は入店した。


腕は振るえ、足が硬直する。

こんなにもコンビニを訪れる足が重かったことが、

これまであっただろうか。



シールを眺めているフリをして、レジの店員さんの様子をうかがいながら、シールをタウンワークに挟む。

特に気づかれている様子もなく、僕はレジに向かわずにそのまま商品を店外に持ち出した。



「簡単だな~」



日没とともに色を変えていく空の下、

自転車をこぎながら僕たちは笑いあった。


その日、僕は「ガリ勉」の呪縛から解放された。



その日はやってきた




数日後、理科の授業の時間だった。

理科室にある一本の電話が鳴り、僕は学年主任に呼び出された。


「何で呼び出されたかわかるか」

「わかりません」

「お前万引きしただろ」

「・・・・」

「しただろ!!!!!」



その日、僕は目が真っ赤になる程叱られた。

優等生だった僕は、叱られることに慣れていなかった。

初めてだったかもしれない。


僕はやっと自分のしでかした罪の大きさに気づいた。


「美化活動でゴミを1日1つ拾わなかったから怒られる、そんなこととはレベルが違うんだよ。

あなたがしたこと、何かわかってる?あなた、学級委員なんでしょ?」

担任の先生に叱られた1言1句、とまでは言わないが、その時叱られたことは、10年以上たった今でも鮮明に覚えている。




後日、僕たちは友人とそれぞれの両親と、担任の先生と、学年主任とで、

今度は部活に行く格好ではなく、

学生服の姿でコンビニを訪れた。


12年生きてきた人生の中で、最も許されてはいけない出来事だった。

僕たちは、「中学生だからね」と言って、お金を払って許してもらった。



12年越しの自戒を込めて


犯罪は、人の信頼を奪う。

人に迷惑をかける。人を悲しい気持ちにさせる。

13歳でとても大切なこの事実を、僕はこの日、身をもって実感した。


「悪小なるを以て之を為すこと勿れ」

僕の人生の教訓である。




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ABOUTこの記事をかいた人

名前:たくぼく 1995年生まれ。バンコク在住。TOPIX Core30に勤務。インドネシア、タイに在住経験。海外渡航17カ国。ヒッチハイク6,455km(91台)。TOEIC900を取得した英語の勉強法と国内外の旅情報を発信します。 【趣味】旅行/カメラ/邦ロック 【特技】MAHOUT(ラオス象使い)/タイ古式マッサージ 【座右の銘】雲は天才である -石川啄木-